ドテラはネズミ講なのか?仕組みと実態を徹底解説

MLMナビ運営者です。アロマオイルで世界的に有名なドテラ(doTERRA)ですが、インターネットで検索しようとすると「ネズミ講」や「やばい」「怪しい」といった、ちょっとドキッとするようなキーワードが並んでいて不安になりますよね。

友人や知人から「すごく良いオイルがあるの!」とキラキラした目で勧誘を受けて、「えっ、これって噂のネズミ講ってやつじゃないの…?」「騙されそうになっているんじゃ…」と警戒度MAXになっている方も多いのではないでしょうか。その感覚、すごく正常ですし、自分の身を守るためにはとても大切です。

実は、ドテラなどのネットワークビジネスと、法律で禁止されている「ネズミ講」には、明確な違いがあります。でも、現場ではその境界線が曖昧に見えるような、誤解を招く勧誘が行われているケースも少なくないのが現実なんですよね。

この記事では、業界の裏側も表側も見てきた私の視点から、ドテラの仕組みや評判について、忖度なしの中立的な立場でガッツリ解説していきます。「断りたいけどなんて言えばいいかわからない」という方や、「ビジネスとして本当に大丈夫?」と迷っている方は、ぜひ最後まで目を通してみてください。

記事のポイント

  • ドテラと違法なネズミ講の法的な違いとビジネスの仕組み
  • なぜ合法なのに「怪しい」「やめたほうがいい」と言われてしまうのかの理由
  • 製品購入に伴う毎月の維持費やノルマの実態(ここ重要です!)
  • 勧誘を受けた際や利用する上で注意すべき具体的なポイント
目次

ドテラはネズミ講なのか?仕組みを解説

  • ドテラとネズミ講やマルチ商法の違い
  • 違法性はなく合法的なビジネスモデル
  • ネットワークビジネスとしての仕組み
  • 利益が出るのは上位会員だけなのか
  • 報酬プランとノルマの実態について

ドテラとネズミ講やマルチ商法の違い

ここ、一番気になりますよね。多くの人が「友達を紹介して報酬をもらう」という点だけで、全てをひっくるめて「ネズミ講」だと判断しがちです。でも、法律的には全くの別物なんですよ。

ネズミ講(無限連鎖講)とは?

まず、「ネズミ講(無限連鎖講)」について整理しましょう。これは、具体的な商品が存在せず、ただ「会員費」や「入会金」といった名目でお金のやり取りだけが行われる仕組みのことです。「後から入る人が出したお金を、先に始めた人が受け取る」というバケツリレーのようなシステムで、人口が有限である以上、必ずどこかで破綻します。

つまり、ネズミ講は上位会員だけが儲かり、後から入った大多数の人が必ず損をするため、「無限連鎖講の防止に関する法律」によって完全に禁止されている犯罪行為です。運営者はもちろん、勧誘しただけでも処罰の対象になります。

マルチ商法(連鎖販売取引)とは?

一方、ドテラが採用しているのは「マルチ商法(連鎖販売取引)」と呼ばれる形態です。日本では特定商取引法(特商法)という法律で定義されています。

ネズミ講との決定的な違いは、「実際の商品やサービスの流通があるかどうか」です。ドテラの場合、エッセンシャルオイルやサプリメントといった製品があり、会員はそれらを購入し、愛用します。商品を気に入った人が、その良さを別の人に伝え、購入に至った場合に、広告宣伝費の代わりに紹介者に報酬が支払われる仕組みです。

簡単な見分け方:
もし明日、新規会員が一人も増えなくなったとしても、商品が売れ続けて会社が存続できるなら「マルチ商法」。新規会員からの入会金が止まった瞬間に配当が止まり、システムが崩壊するなら「ネズミ講」です。

このように構造は似ていますが、商品の流通があるかどうかが合法・違法の分かれ目となります。とはいえ、勧誘された側からすれば「友達をお金に変えている」ように見える点では同じなので、嫌悪感を抱く人が多いのも無理はない話ですね。

(出典:消費者庁『連鎖販売取引|特定商取引法ガイド』

違法性はなく合法的なビジネスモデル

「ドテラって怪しい会社なの?」と聞かれたら、「会社自体は怪しくないし、実在する真っ当な企業ですよ」と答えます。

ドテラ(doTERRA)は2008年にアメリカのユタ州で設立された企業で、今や世界中に展開する巨大なエッセンシャルオイルの会社です。日本にも「ドテラ・ジャパン」という支社があり、東京の西麻布に立派なオフィスを構えています。「CPTG(Certified Pure Tested Grade)」という独自の厳しい品質基準を設け、純度の高いオイルを供給していることでも知られています。

日本の法律での位置づけ

日本の法律(特定商取引法)においても、連鎖販売取引(マルチ商法)は厳格なルールの下で認められている合法的なビジネスモデルです。「マルチ=悪」というイメージが強いですが、ビジネスモデル自体が違法なわけではありません。

ただし、合法であるためには守らなければならない厳しいルールがあります。例えば、勧誘する前に「これはドテラというネットワークビジネスの勧誘ですよ」と伝えなければならない(氏名等の明示義務)や、「契約書面を交付しなければならない」といった義務です。

問題なのは、ドテラという会社そのものではなく、ルールを守らずに活動している一部の会員の存在です。「絶対儲かるよ」と嘘をついたり、「病気が治る」と薬機法違反のトークで勧誘したりすれば、それは違法行為になります。

ここがポイント:
「合法であること」と「稼げること」や「トラブルに巻き込まれないこと」は全くの別問題です。会社がしっかりしていても、勧誘してくる友人が暴走していれば、トラブルの被害者になる可能性は十分にあります。

ネットワークビジネスとしての仕組み

ドテラのビジネスの仕組みを、もう少し具体的に見ていきましょう。基本的には、店舗販売やネット広告を使わず、「人から人へ」の口コミで製品を流通させるスタイルです。

会員の種類:WAとWC

ドテラには、大きく分けて2種類の会員タイプがあります。

  • WC(ホールセール・カスタマー):
    愛用者会員。製品を割引価格(定価の約33%OFF)で購入できるが、ビジネス活動(紹介して報酬を得ること)はできない。
  • WA(ウェルネス・アドボケイト):
    正会員。割引購入に加え、他人を紹介して報酬を得る権利を持つ。ビジネスとして取り組む人はこちら。

ビジネスの基本は、あなたがWA会員となり、友人や知人にドテラの製品を紹介することから始まります。紹介された人が会員登録をして製品を購入すると、その購入額(PV:ポイントボリューム)に応じて、あなたに紹介料が入ります。

組織を広げて収入を増やす

さらに、あなたが紹介した友人が、製品を気に入って別の友人を紹介したとします。すると、その「友人の友人」の購入額の一部も、あなたの報酬として計算されるようになります。

こうして、自分を起点としたグループ(ダウンライン)を拡大し、グループ全体の流通量が増えれば増えるほど、収入が増えていく仕組みです。ドテラ側からすれば、莫大な広告費をかけずにファンが勝手に広めてくれるので、その分を会員へのボーナスとして還元しているという理屈ですね。

ドテラ公式サイトやリーダー会員の話では、製品のリピート率が非常に高く、ビジネス目的だけでなく純粋に製品が好きで買い続けている愛用者が多いことが強調されています。これが「ネズミ講とは違う」と言われる大きな根拠の一つになっています。

利益が出るのは上位会員だけなのか

「結局、一番上にいる人だけが儲かるんでしょ?」
これはMLM全般に対して投げかけられる、最も核心を突いた疑問ですよね。これについては、正直に言えば「構造上、上位が圧倒的に有利なのは事実だが、完全な早い者勝ちというわけでもない」というのが実情です。

ピラミッド構造の現実

ドテラの報酬プランには「ユニレベルボーナス」というものがあります。これは、自分の紹介した段数(レベル)が深くなるほど、還元率が高くなる(例えば第1レベルは2%、第7レベルは7%など)という特徴的な仕組みです。

一見すると「下を育てれば儲かる」という魅力的なプランに見えますが、これを受け取るためには巨大な組織を作る必要があります。現実的に、月収数十万〜数百万円といった大きな利益を得ているのは、ドテラが日本に入ってきた初期の頃から活動しているトップリーダーや、カリスマ的な営業力を持つごく一部の会員であることは否定できません。

後発組が稼ぐのは難しい?

では、今から始めても遅いのでしょうか?
「飽和している」という声もありますが、理論上は、自分の直紹介の数やチームの配置を工夫することで、アップライン(紹介者)よりも高い収入を得ることは可能です(オーバーライドなどの仕組みにより)。

しかし、それはあくまで理論上の話。「権利収入で不労所得、遊んで暮らせる」なんて甘い言葉で誘われることもありますが、現実はそんなに甘くありません。商品の説明、使い方のフォロー、定期的なセミナーへの参加、人間関係のケア…。これらは立派な「労働」です。

商品を流通させ続けなければ報酬は発生しないため、労働収入に近い側面が強く、後発組が大きな収入を得るためには、相当な努力と営業力、そしてチームビルディングの能力が必要になります。普通の主婦や会社員が副業感覚で始めて、簡単にプラス収支にするのは至難の業だと思っておいた方が良いでしょう。

報酬プランとノルマの実態について

ドテラの報酬プランここが、これから始めようか迷っている人にとって一番のリスク要因になります。お金の話です。

ドテラに勧誘される際、「ノルマはないから自分のペースで大丈夫だよ」と説明されることがよくあります。確かに、会社として「毎月これだけ売らないと退会させる」といった強制的な販売ノルマはありません。

「100PV」という事実上のノルマ

しかし、ビジネスとして報酬を受け取るためには条件があります。それが「毎月100PV(ポイント)以上のLRP(定期購入)注文をしていること」です。

PV(ポイントボリューム)は製品ごとに設定されていますが、100PVはおおよそ14,000円〜15,000円程度に相当します(為替や選ぶ商品によって変動します)。さらに送料なども含めると、毎月約1.5万円の出費が固定費としてかかってくる計算になります。

報酬をもらうための「参加費」

もし、あなたのチームからの報酬が月5,000円しかなかったとしても、報酬を受け取る権利を得るためには、自分自身が約15,000円分の製品を買い続けなければなりません。つまり、毎月1万円の赤字です。

これを「ノルマ」と呼ぶかどうかは言葉のあやですが、ビジネスをするための「経費」や「参加資格」として、毎月買い続ける必要があるなら、それは実質的な維持費であり、心理的なノルマと言えますよね。

「パワーオブスリー」ボーナスの罠

さらに、ドテラには「パワーオブスリー」というボーナスがあります。これは自分と、直下のダウンライン3人がそれぞれ一定額を購入し、チーム全体で600PVを達成すると約5,500円(50ドル)のボーナスがもらえる仕組みです。

このボーナス欲しさに、自分が必要ない分まで買い込んだり、ダウンラインに「あと少しでボーナスだから買って!」と購入を迫ったりするケースも発生しがちです。これが「在庫過多」や「人間関係のトラブル」を生む温床になっています。

ボーナスの種類条件と概要
ファストスタート新規会員登録から60日間の購入に対し、紹介者に支払われるボーナス(20%など)。即効性がある。
パワーオブスリー自分と直下3人の購入状況やチームボリュームで決まる固定給的ボーナス。組織構築の基本。
ユニレベル組織の深さに応じて還元率が変わる(2%〜7%)。長期的にはこれがメインの収入源になるが、構築に時間がかかる。

自分のチームからの報酬がこの毎月の購入額を超えなければ、毎月赤字になり続けるというリスクがあることは、始める前に絶対に理解しておくべきポイントですよ。

ドテラがネズミ講のように怪しい理由

  • 勧誘がしつこくてやばいという評判
  • 苦情や被害報告に見るトラブル事例
  • 「やめたほうがいい」と言われる原因
  • 製品価格の高さと毎月の維持費負担
  • 薬機法に抵触する効果の謳い文句
  • ドテラはネズミ講かを冷静に判断

勧誘がしつこくてやばいという評判

ドテラのネット上の口コミや知人の話で最も多いのが、勧誘に関するトラブルです。あなたもこんな経験はありませんか?

  • 「久しぶりに学生時代の友人から『お茶しない?』と連絡が来たと思ったら、いきなりアロマの話をされた」
  • 「興味がないと断っているのに、『一度使えばわかるから!』『セミナーに来て!』としつこく食い下がられた」
  • 「『今の仕事で将来安心なの?』『権利収入を作らないとヤバいよ』と、不安を煽るような説教をされた」

ブラインド勧誘の横行

特定商取引法では、勧誘をする前に「これはドテラの勧誘ですよ」と目的を告げることが義務付けられています。しかし、実際には「久しぶりに会おうよ」「すごい健康の話があるんだ」と、目的を隠して呼び出すケース(ブラインド勧誘)が後を絶ちません。

呼び出された側からすれば、友人と楽しく話せると思っていたのに、いきなりビジネスの話をされたら「騙された!」と感じるのは当たり前ですよね。この「隠して近づく」という手口が、詐欺やネズミ講の手口と似ているため、強い不信感を生んでいます。

ABCの法則による圧迫感

また、ネットワークビジネスには「ABCの法則」という勧誘テクニックがあります。Aさん(Adviser:説明役の先輩)、Bさん(Bridge:紹介者=友人)、Cさん(Client:あなた)の3人で会い、プロであるAさんが説明を行うというものです。

友人一人なら断りやすくても、初対面の「成功している凄い人」が出てくると、場の空気に飲まれて断りづらくなります。これを「すごいチャンスを教えてくれている」と捉えるか、「2対1で囲い込まれて契約させられそう」と捉えるか。多くの人は後者を感じ、それが「やばい組織だ」という印象に繋がっているのです。

注意:
「絶対儲かる」「誰でも簡単に稼げる」といった言葉で勧誘することは法律で禁止されています(不実告知・断定的判断の提供)。もしそのような説明を受けたら、その時点でその人はルール違反を犯しています。

苦情や被害報告に見るトラブル事例

ドテラ特有のトラブルとして非常に多いのが、製品の「使い方」に関するものです。

ドテラの一部の熱心なグループでは、エッセンシャルオイルを「飲む(摂取する)」ことや、「原液を直接肌に塗る」ことが積極的に推奨されるケースがあります。セミナーやZoomミーティングで、「毎朝レモンオイルを水に入れて飲むとデトックスになる」「不調な時はオンガード(ブレンドオイル)をカプセルに入れて飲む」といった体験談が語られるのです。

アロマの常識との乖離

一般的に、日本のアロマテラピー協会(AEAJなど)や専門家の間では、精油は成分が凝縮されており刺激が強いため、「原液を直接肌につけない」「飲用しない」というのが常識とされています。

ドテラ社は一部の製品について食品添加物の認可を取得しており、「食品カテゴリ」のオイルは飲用可能としていますが、それはあくまで「食品の香り付け」程度の使用を想定した行政上の分類であって、健康法としてガブガブ飲むことを国が推奨しているわけではありません。

健康被害のリスク

実際、国民生活センターやSNS上には以下のような報告が散見されます。

  • 「勧められた通りにオイルを飲んだら、胃が痛くなり下痢が止まらなくなった」
  • 「原液を子供の肌に塗ったら、真っ赤に腫れてただれてしまった」
  • 「『好転反応(デトックス)だから出し切った方がいい』と言われ、使い続けて悪化した」

特に「好転反応」という言葉は要注意です。医学的根拠のない状態で、身体の異変をポジティブな反応だと思い込ませ、使用を継続させる方便として使われることがあります。こうした、一般常識や医療の常識とかけ離れた独自の使用法が広まっていることが、外部から見たときの「カルト的な怪しさ」を増幅させているのです。

(出典:独立行政法人 国民生活センター『マルチ取引』

「やめたほうがいい」と言われる原因

「ドテラはやめたほうがいい」というアドバイスの裏には、金銭的な問題以上に、かけがえのない人間関係の崩壊への懸念があります。

ビジネスに熱中するあまり、職場の同僚やママ友、親戚、果ては疎遠になっていた同級生にまで手当たり次第に声をかけ、周囲から「あの子とは関わらない方がいい」と距離を置かれてしまう人が後を絶ちません。

ビジネスフィルター越しの人間関係

ドテラにのめり込むと、すべての人間関係が「ビジネスの見込み客(プロスペクト)」に見えてしまうという現象が起こりがちです。

  • 友人とランチをしていても「健康の悩みはないか?」と探ってしまう。
  • SNSで繋がっただけの人にDMでアポイントを取ろうとする。

こうなると、純粋な友情は成立しにくくなります。相手は敏感に「私を利用しようとしている」と感じ取ります。たとえビジネスで月数万円のお小遣いが稼げたとしても、困った時に助けてくれる本当の友人を失ってしまっては、人生の収支としてはマイナスかもしれませんよね。

在庫過多と「買い込み」の罠

また、在庫を抱え込んでしまうケースもあります。 ドテラにはタイトル(ランク)があり、上位ランクに行くと表彰されたり、ボーナスが増えたりします。月末になって「あと少しの売上でランクを維持できる」「あと一人分でパワーオブスリーのボーナスが入る」という状況になった時、足りない分を自分で買い込んで穴埋めしてしまう人がいます。

これを繰り返すと、家の中が使い切れないオイルやサプリの段ボールだらけになり、クレジットカードのリボ払いが積み重なる…という悲惨な末路も決して珍しくはないのです。「在庫を持つ必要はない」と言われて始めたはずが、気づけば在庫の山。これがMLMの怖いところです。

製品価格の高さと毎月の維持費負担

ドテラの製品は「CPTG基準で高品質」「他にはない純度」と謳われていますが、価格もそれなりに高額です。市販の生活の木や無印良品、あるいは専門店のオーガニック精油と比較しても、数倍の価格設定になっているものもあります。

もちろん品質が良いのは間違いありませんが、その価格には「会員への報酬(コミッション)」や「会社の利益」が上乗せされていることを忘れてはいけません。

具体的な維持コストの試算

ビジネス会員(WA)として活動し、報酬を得る権利を維持するためには、前述の通り毎月約100PV(約14,000円〜)の定期購入が推奨されます。

項目金額イメージ備考
初回登録料3,500円登録キット(デラックス登録キット等:6万〜16万円)を購入すると免除される場合があるが、初期費用は跳ね上がる。
毎月の定期購入(LRP)約15,000円送料含む目安。報酬条件の100PVを満たすための最低ライン。
セミナー・イベント代数千円〜数万円コンベンション参加費、交通費、お茶代などは全て自己負担。
年間ランニングコスト約20万円〜製品代だけで年間18万円。活動経費を含めると20万円以上は確実に出ていく。

年間20万円の出費をして、それ以上の利益(コミッション)を得られる人は、会員全体の上位数パーセントです。多くの人は「製品が好きだから」と自分を納得させて赤字を許容しているか、「いつか取り返せる」と夢を見て出費を続けています。純粋に消費を楽しむなら良いですが、ビジネスとして冷静に見た場合、固定費が高すぎるラーメン屋を開業するようなもので、黒字化のハードルは決して低くありません。

薬機法に抵触する効果の謳い文句

ドテラが「怪しい」と言われる、最も法的に危ういポイントです。

会員の中には、勧誘やセミナーの中で、以下のようなトークを展開する人がいます。

  • 「このフランキンセンスは細胞を修復するから、癌にも効くと言われている」
  • 「病院の薬は毒だからやめて、ドテラのミネラルを飲んだ方がいい」
  • 「精神的に不安定な子にこのオイルを使えば治る」

これらは全て、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」および「医師法」に違反する可能性が極めて高い行為です。

「厚生労働省認可」の大きな誤解

よくある殺し文句に、「ドテラのオイルは厚生労働省が認可しているから飲めるんです。他のは雑貨だけど、ドテラは食品だから」というものがあります。

これには大きなトリックがあります。
確かに、ドテラの一部のオイルは「食品添加物」として輸入届出が出されています。しかし、これは「香料としてクッキーや飲み物に微量加えても直ちに害はない」という許可であって、国が「健康に良い」「病気に効く」「飲用すべき健康食品」としてお墨付きを与えたわけでは断じてありません。

「食品として輸入許可が出ている=飲めば健康になる」という論理のすり替えを行い、行政機関の名前を盾にして信頼させようとする手口は、知識のない消費者を誤認させる非常に悪質なものです。もしこのような説明を受けたら、その人は法律を知らないか、知っていて騙そうとしているかのどちらかです。

ドテラはネズミ講かを冷静に判断

ここまで見てきたように、ドテラ自体は違法なネズミ講ではありませんし、世界中で愛されている企業であることは事実です。製品の香りに癒やされ、生活が豊かになったというユーザーもたくさんいます。

しかし、そのビジネスモデルの特性上、一部の会員による「強引な勧誘」「誇大広告」「法律軽視」が起きやすく、それが「ネズミ講のような怪しさ」を生み出しているのが現状です。

もしあなたがドテラを始めようか迷っている、あるいは家族がハマっていて心配だという場合は、以下のチェックリストで冷静に判断してみてください。

【ドテラ参加前の冷静なチェックリスト】

  • 製品価値:「報酬がもらえなくても、この価格でこの商品を一生買い続けたい」と本気で思えますか?(Amazonや他のオーガニックブランドと比較しましたか?)
  • 予算管理:毎月1.5万円の出費は、家計にとって痛くないですか?(「投資だ」と言い訳していませんか?)
  • リスク許容:友人を勧誘して、断られたり疎遠になったりしても平気ですか?その覚悟はありますか?
  • コンプライアンス:紹介者は「ガンが治る」「誰でも稼げる」といった嘘をついていませんか?ルールを守れるグループですか?

結論として、「製品」と「ビジネス」を完全に切り離して考えるのがベストです。オイル自体は魅力的で、生活に取り入れる価値があるかもしれません。しかし、ビジネスとして他人に広めたり収入にしようとする場合、そこには「個人事業主」としての重い責任とリスクが伴います。

「製品は好きだけど、ビジネスはしない(WC会員でいる)」。この選択肢が、多くの人にとって最もリスクが低く、ドテラを純粋に楽しめる方法かもしれませんね。自分自身の価値観と、大切な人たちの生活を第一に考え、流されずに賢明な選択をしてください。

MLM大手のニュースキンはねずみ講かの記事はコチラ↓

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

元トップディストリビューター

コメント

コメントする

目次